超高純度用ALD20バルブが半導体製造を変える
超高純度用ALD20バルブが半導体製造を変える
大流量に対応し、熱安定性および極めて高い精度を備えたALD20バルブが、デバイス・メーカーによる新プリカーサーの試験的導入に寄与
本文は、2020年2月1日に米国スウェージロック社から発表されたプレスリリースを抄訳したものです。原文との間に内容的な齟齬がある場合には、英文が優先されます。原文については 英語版 をご覧ください。
2020年2月1日 - 流体システム・コンポーネントの製造およびソリューションを提供するスウェージロック社(本社:米国オハイオ州ソロン、会長、社長兼最高経営責任者:トーマス・F・ロジック)は、このたび、大流量に対応した超高純度用(UHP)ALD20バルブを新たにリリースしたことを発表しました。原子層蒸着(ALD)用バルブが市場に登場して以来、当社は半導体装置メーカーやデバイス・メーカーと協力し、急速に変化を続けるプロセス要件に対応する製品の開発に取り組んできました。ALD20バルブは、これらのメーカーとの協力によって生まれた新製品で、低蒸気圧の化学物質の試験的導入という先進的なプロセス設計を実現します。ALD20バルブが、未来の競争優位性を獲得する一助となれば幸いです。
ALD20バルブは、特許申請中の設計によって既存の標準ALDバルブの2~3倍の流量係数(Cv値)にて製造工程の効率や蒸着の一貫性を最大化します。最大1.2の流量係数(Cv値)ながら、既存のALDバルブと同じ1.5 インチ・サイズのフットプリント(設置面積)のため、既存装置の改造やプロセス変更を行うことなく、処理能力の増強を図ることができます。また、フットプリントの幅を1.75 インチにすると、流量係数(Cv値)を最大1.7まで増やすことができます。なお、流量係数(Cv 値)のカスタム設定も可能です。
高温下でのピーク・プロセスの一貫性を目的として設計したALD20バルブは、アクチュエーター部分を含めバルブ全体をガス・ボックスに入れて使用することができ(使用温度範囲:10~200ºC)、優れた熱安定性および均一な蒸着を可能にします。また、バルブ・ボディ材質は、316L VIM-VARステンレス鋼または合金22で耐食性に優れており、反応性の高い流体も使用することができます。さらに、0.13 μm Raという高度な研磨仕上げを施したベローズを採用することで、長期的なプロセス整合性の確保に向けたクリーンなオペレーションを実現します。
半導体マーケティング担当ディレクターGarrick Josephは、次のように述べています。「ALD20バルブは、半導体業界で急速に高まっているニーズにお応えする製品です。プリカーサー・ガスは次世代のデバイス・テクノロジーの開発には欠かせないものですが、非常に高価で取り扱いも難しいという課題がありました。しかしこのたび、業界リーダーとの協力や流体システム・アプリケーションのエンジニアリングに関する専門知識を活用し、プリカーサー・ガスの効率的な使用が可能なALD20バルブをリリースすることができました」
ALD20バルブのタイプは、現在、ストレート形状の2 ポートまたは3 ポートを備えた集積モデル(エンド・コネクション:チューブ突き合わせ溶接、おす/めすVCR® メタル・ガスケット式面シール継手)、および既存/新規システム流路の最適化が可能なマルチポート・バルブがあります。なお、高温用の光学式ポジション・センサーを追加することも可能です。
大流量対応の超高純度用(UHP)ALD20バルブの詳細につきましては、 ALD20バルブのページ(英語) にアクセスいただくか、 最寄りのスウェージロック指定販売会社 までお問い合わせください。
スウェージロック社について
年間売上高約20億米ドルのプライベート・カンパニーであるスウェージロック社は、オイル/ガス、化学/石油化学、半導体、輸送、発電などの業界に向けて流体システム製品、アセンブリー、サービスの開発を行っています。米国オハイオ州に本社を置くスウェージロック社は、70カ国で200カ所以上の指定販売会社を展開し、また20カ所の製造施設、5カ所のグローバル・テクノロジー・センターでは5,500人を超える社員が勤務しています。