材料セレクション・ガイド
一般的なオフショア・プラットホームには、総延長およそ15,000 メートルにも及ぶチューブ、20,000個を超える流体システム・コンポーネント、10,000個以上の継手が使用されている上、8,000カ所にものぼる接続個所が存在します。
当然ながら、材料ひとつ選ぶのも容易ではありません。 実際、計装ライン、油圧システム、化学薬品注入システム、散水システムなどに使用する材料を指定する際は、さまざまな事柄を考慮する必要があります。
是非スウェージロックにお任せください。 当社は1947年の創業以来、腐食の問題に取り組んできました。 さまざまな腐食要因はもちろん、腐食に強い材料特性にも精通するなど、適切な材料を選定するのに必要なノウハウを持ち合わせています。 また、当社では、最低でも2種類、場合によっては最高10種類の元素を最適の割合で配合した合金を採用しています。このような合金は耐食性に優れているため、高性能の製品を生み出すことが可能になるのです。
合金の例:
ニッケル[Ni]+銅[Cu]=合金400(Monel®)
鉄[Fe]+ニッケル[Ni]+クロム[Cr]+モリブデン[Mo]=316オーステナイト系ステンレス鋼
スウェージロックは、厳格な品質管理手法、専門家のアドバイス、スウェージロック指定販売会社によるサポートを通じて、世界で最も過酷な環境を見据えた、他には無いノウハウをお届けします。 材料選定にお悩みの際は、是非スウェージロックにご相談ください。
注目のコンテンツ
腐食とは?
特定の条件下では、ほぼすべての金属に腐食が生じます。
腐食 とは、使用環境との化学反応によって発生する、材料の物理的劣化です。 金属原子が流体によって酸化すると腐食し、金属表面が損耗していきます。 コンポーネントの肉厚が失われると、機械の不具合が発生する確率も高まります。
参考情報
鉄が腐食すると酸化鉄=「さび」という副生成物が生じます。 ただし、腐食のタイプはさびだけではありません。 各タイプの腐食による危険性を評価し、アプリケーションに最適な材料を選定することが必要です。
腐食の抑制策
以下の手順に従って、アプリケーションにおける腐食の影響を軽減しましょう:
- 腐食のタイプ を識別する
- 耐食性のある材料 を選定する
- すき間腐食 が起きる可能性があるエリアを最小限にし、適合性がない金属同士が接触する個所を減らす
- ガルバニック腐食 の原因となる異種金属の接触を避ける
- サポートやクランプ はもちろん、 チューブ もすべて適切なものを選定し、腐食の可能性を低減する
- 要件や規格 を理解する
- トレーニング で知識を培う
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腐食のタイプを識別する
適切な材料を選定する際は、まず腐食のタイプを識別することから始めましょう。
全面腐食(均一腐食)
最も一般的なタイプの腐食である全面腐食(均一腐食)について、その見分け方を説明します。
孔食(局部腐食)(塩化物を含む流体における)
材料表面から金属内部に向かって孔状に腐食が進行するしくみを説明します。
すき間腐食(局部腐食)(塩化物を含む流体における)
流体システムのすき間や狭いスペースで腐食が生じるしくみを説明します。
応力腐食割れ(塩化物を含む流体における)
応力腐食割れによって材料に割れや破断が生じるプロセスを説明します。
サワー・ガス(硫化水素)または硫化物応力割れ[高濃度の硫化水素(H2S)分圧にて]
サワー・ガス(硫化水素)を含む環境で硫化物応力腐食が生じるしくみを説明します。
水素ぜい性
金属が水素原子を吸収して、強度が低下することがあります。 その対策としては、水素ぜい性に強い材料を選定することが有効です。
粒界腐食
粒界腐食が材料に及ぼす影響について説明します。
ガルバニック腐食(電食)(電解質が存在する環境下)
ガルバニック腐食を防止するには、まず原因を理解することが重要です。
耐食性のある材料を選定する
さまざまなタイプの腐食が存在します。材料ごとに抑制可能な腐食のタイプは異なることを理解しておきましょう。